人生はシネマティック!(Their Finest)



あらすじ:第二次世界大戦中のロンドンで、戦意高揚プロパガンダ映画の脚本家に採用されたカトリン。ダンケルク撤退作戦をめっちゃ脚色して良い映画をつくろう!

あの、『ダンケルク』を題材にした映画ということだけで観に行ったのですが、それ抜きでもかなり好きなストーリーだった。(「あの」とは、「私の個人的今年のベスト映画1〜10位までダンケルクで良いんじゃない?と思っているあの」ダンケルクということです)

戦争中だから、戦場じゃなくてもあっけなく人が死ぬし自分もいつ死んでもおかしくない、という描写がさらっと出てきて怖い。でもそれが日常だし、空襲で天井の壁がパラパラ落ちてきてもそのまま職場で徹夜して脚本書く。(しかも書き上げて家に戻ったら家が…)そういうシーンは、「この世界の片隅に」を思い出す。
バックリーとの出来事のそのあとをスクリプトにするところとか、すずさんが絵を描くみたいだと思った。

同僚となる脚本家のバックリーが言う、映画が面白いのは、人生と違って形とストーリーがあるから云々、みたいなセリフ。
わかるよ〜〜〜〜そうなんだよ〜〜〜だから映画って良いよね〜〜映画に限らずものづくり全てがそうだよね〜〜〜〜〜と言う気持ちになる。人生はシネマティックじゃないってことなんだけど。

しかしこの映画、ダンケルク観た後で良かった!と思ったんだけど、イギリスではこっちの方が前に公開してたんですね。大丈夫だったの?「こんな感動的に描いてますけど、ムーンストーン号たどり着かないんじゃん!?ズコー!!」みたいな気持ちにならない??ならないか??まあダンケルクもノーランが考えた俺のダンケルクだから別に良いのか…
ダンケルク観てなくてもおすすめ、むしろ観てない方がいろんな感情がちらつかずに、一人の女性の話そして映画というものの話に集中できていいかもです。
あと、ロケのシーンで、浜辺に何人もの兵隊をガラス板に描いて表してたのは、ダンケルクにハマった人なら「ダンボールじゃないんだ」って思うはず。もうダンケルクのゲシュタルト崩壊。



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