ありがとうトニ・エルドマン(Toni Erdmann)




あらすじ:ルーマニアのブカレストで働くバリキャリのイネスと、入れ歯ギャグが世界一面白いと思っている父の物語。

だいぶ前に観ましたが、下書きで止めていた…

変な父親にちゃんとした娘の組み合わせが昔から大好きである。
例えば、東日本大震災からほどなくして行った某美術家との公開ギャラリー対談にて、のちに「恋する原発」となるストーリーを思いついた!これどうかな?と嬉々として語る作家である父を半笑いの冷たい目で見つめる、編集者である娘(司会者的な立場でいた)の顔が私は忘れられない。
この映画を観てそんなことを思い出しました。(この父と娘、わかりますか?)

観る前は、めちゃくちゃな父に振り回されるまともな娘の話だと思っていたけど、そんなこともなかったです。この親子、家族間の「気遣い」はかなりできてると思う。

イネスは明らかにうざいと思っていても、ちゃんと街を案内してあげたり、世話を焼いてあげてえらい。これ日本じゃありえなくないか?仕事場に親来て周りも普通な感じ何なんだ…。
父も父で、気まずギャグ以外はまともというか、ちょーいい父ではないですか。

クライマックスで、イネスのネジが外れる瞬間があるんだけど、こんなに予想だにしない展開になる映画もなかなかない気がするので、静かに驚きたい方は是非。

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