シェイプ・オブ・ウォーター(The Shape of Water)




あらすじ:1960年代アメリカ、国の研究機関でお掃除係として働くイライザは、研究対象として捕獲された謎の生き物に恋をする。

前回も触れたように、アカデミー作品賞はスリー・ビルボードとこれの対決だったわけですが、私は「好きなのは断然スリー・ビルボードだけど応援したくなるのはシェイプ・オブ・ウォーター。でも予想としてはやっぱりスリー・ビルボード」という複雑な思いで予想に臨み、見事外しました!でも外れて嬉しい!ミルドレッド、怪獣に負ける!

応援したくなる理由は、公開前に当選したファンミーティングでギレルモ・デル・トロ監督を見たことが大きい。監督可愛い。監督というかカントクくん(安野モヨコ著「監督不行届」)じゃん!奥さん漫画家じゃない?
それはさておき、「子どもにとって世界は大きくて押さえつけられてしまうこともある。自分はメキシコ人にしては色が白くて、外で遊ぶより家で映画見て絵描いてる方が楽しかった。そんな幼い頃の自分にとって怪獣は守護聖人だった」
というようなことを言っていたのが印象的でした。
子どもにとって、どうにもならないことってたくさんあるけど、そこに自分を守る、癒すものを見つけられると救われるよね。その救いを今でも大事にしていて、大人になって映画にまでしちゃうのすごいじゃん!ゴールデングローブ賞でのスピーチもよかったです。
バスルームのシーンは監督が子どもの頃に家にバスタブがないけど風呂に入りたくて、ドアの隙間にタオル詰めてバスルーム自体にお湯を溜めようとした実体験から着想したそうです。こういう狂気の子どもエピソード大好きなんですがそういうのまとめた本とかないかな?

ストーリーはほんとあらすじのまんまなのですが、音楽も美術もいいし映画館で観たくなる映画でした。私も映画館の上に住みたい。
好きな人物はホフステトラー博士。色々言いたいけどこれはスリー・ビルボードにおけるディクソンへの感情と近いものがある!

テーマカラーである青と緑の混ざったような「Teal」という色のもの集めたくなりますね。金属工芸やってた身としてはあれは希硫酸水溶液に銅が溶けた色なので、きれいより先に痛そうと思うけど。


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