2018年映画ベスト10 その1(10位〜6位まで)


もうすっかり年末ですね。大掃除しましたか?私はしていません。
それよりも映画ベスト10を考えないといけないから!今年の映画、今年のうちに。
今年はいくら考えても「冷静に順位、付けられなくない?」という1本があるので、
ベスト10位+別枠1位の11本を発表します。
まずは6位まで…。
※いつも通りネタバレはしていないつもりですがあらすじもいつもより書いていないので、気になったら各自見てみてください。どれもおすすめなので…



10位:ボーダーライン ソルジャーズ・デイ(Sicario:Day of the Soldado)


少女とアレハンドロ…そうきたか…

まず前作『ボーダーライン』が大好きなんです。
ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督、ロジャー・ディーキンス撮影、そしてヨハン・ヨハンソン音楽。最高。
だがしかしこの3人がいない状態(もっと言うとエミリー・ブラントもいないよ!)での続編であることもわかっていたので、味気ないのでは??とあんまり期待してなかった。でも、そんなのは取り越し苦労だった。たしかに味は違うけど、これもいいぞ!
続編はアレハンドロの物語でしたね。ベニシオ・デル・トロ沼(そんな沼の人いる?いや、いるか。)だったら全角度から楽しめる映画になっています。
マット、というかジョシュ・ブローリンて体育会系部活の顧問みたいだよね。部員を校庭30周させる勢いでドローンで敵追跡させてましたもんね。ペヤングみたいなカップ麺?食べながら。
音楽を制作したヨハン・ヨハンソンは今年亡くなったのでとても驚いた。ドゥニ・ヴィルヌーヴとのコンビであと100回映画つくってほしかった…(『メッセージ』大好きなので)
今回は弟子筋の方が制作しているそうですが、ここぞという時にヨハン・ヨハンソンみがぶち上がるシーンがあって泣けた。観てから数日、出勤時はThe Beastを聴いてました。



9位:BPM(120 battaments par minute)


議長が好きです(イラスト左の女性)。冷静なのに目がギラギラしてる感じが。

あまり予備知識なく観にいったらひっくり返った。映画館で、隣の知らないおじさんも背もたれ半分くらいの高さまで頭ずり下がってた。どういう状態!?でもわかる、その気持ち。
1989年発足したHIV及びAIDS感染者による団体ACTUP Parisのメンバーのお話です。ドキュメンタリーを観ている感覚に近いですが、音楽がめちゃくちゃいいので(spotifyでサウンドトラックダウンロードしてずっと聴いてる。今年一番聴いたかも。)飽きることがないし、その場面とその場面の切れ目ない感じすごくない!?とかドキドキするし、ちゃんとエンタテイメント…
でも彼らの活動が青春群像劇になってしまっていいのか、ナタンがショーンを選んだ理由とか、色々考えだすと無言になる。健康は尊い、知識は武器。



8位:500ページの夢の束(Please Stand By)



こちらで書いた通りです。
フォーミー映画としてはベストだった。スタトレ全然わからないけど。この手の形も合ってるかな…すみません…



7位:ゴッズ・オウン・カントリー(God’s Own country)


この風景と二人を見つめる羊になりたい

言ってしまえばBL映画なんだけど、EU離脱問題とかヨーロッパ諸国の問題も浮き彫りにする社会派な面もある。いやでもそんなに難しいことわからないしどう見ても恋愛映画じゃん!それだけじゃダメか?
家業(牧場)、親の介護、地域の問題諸々、何重苦背負った状態であんなに何でもできる男が現れたら、男も女も関係なく好きになっちゃうよね!私もゲオルゲにパスタつくってほしいもん。
レインボーリールでの上映とのむコレ(限定上映)で観ましたが、2月から全国公開決まったそうで嬉しいですね。なんか言い訳がましく聞こえるの、あんまり好きじゃないので、社会派云々無しでもこういう映画がさらっと観れるようになればいいのにな~と思いました。

ヨークシャーの広大な風景は絵に描きたくなる(描いてますね。構図まんまですけど。)美しさだけど、過酷さも伝わってくる。
『君の名前で僕を呼んで』と並び評されてるのをいくつか読んだけど、こちらの方が「ちゃんと働こう」という気にさせてくれる。労働つらいよ映画でもあるので。
どちらも父と子の対話のシーンがあるのですが、それぞれの違いがすごく顕著なシーンだと思う。あちらは知性が潤沢だけど、流暢に言葉にできないからこその良さもある。


6位:ウインド・リバー(Wind River)


怖すぎる。このシーン。

映画を観るようになると、知っている役者が増えたり違う映画で観たりするのが楽しい。共演だと尚更です。
私が映画好きになった要因の一つであるアベンジャーズのホークアイ(唯一の一般人、ただし弓がめっちゃうまい)とスカーレットウィッチ(敵組織に改造された超能力者。人工知能の彼女)。この二人の師弟関係っていいですよね。今日から君もアベンジャーズだ!
その二人を演じるジェレミー・レナーとエリザベス・オルセンがこの映画でも共演してるのだから観ないわけにはいかない!
すごく好きな作品なんだけど、どうしても見るに耐えないシーンがあるのでなんとも辛い。最低な男は生きてても死んでても最低。
『マッドマックス怒りのデスロード』を観た時は、「この世の男全てトム・ハーディになってくれ〜〜〜〜〜」と思ったけど、これを観るとそのうち2割はジェレミー・レナーでお願いします!と言いたくなります。あとマドンソクも入れたい。善良な男性の皆さんすみません。

この作品が初監督だというテイラー・シェリダンは、『ボーダーライン(2作とも)』『最後の追跡』(Netflix映画。面白かった。テキサス行きたくない。)の脚本家でもあり、『ウインド・リバー』と合わせて「フロンティア三部作」と呼ばれているそうです。アメリカの辺境の地での事件についての物語で、それぞれの地に由来する問題が描かれているのに通底する作家性も見えるのってよく考えてみると超荒技なのでは?すごい。
ボーダーライン3はどうなってしまうんだ…(結局ボーダーラインの話)



その2へ続きます〜〜

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