2018年映画ベスト10 その2(5位〜1位+別枠)


前回からの続きです。

5位:タクシー運転手


実際に起きた光州事件を基に、実在のドイツ人記者と彼を光州まで乗せていくタクシー運転手の物語。
事件を知らなかったから余計にショッキングだった。脚色されてるとは思いつつも、事件自体は真実ですからね。そしてまさかの『マッドマックス怒りのデスロード』展開に転がってゆく面白さ。しかも二人ともマックスだった。キムもヒンツペーターも巻き込まれ型だから…どうでもいいいけど「ソンガンホ、無駄に脚長!!」ってなるのもマックス初登場シーンと似ている気がする。
タクシーのトランクを確認するシーンで、観ている大勢の人の息を飲む音が聴こえた映画館体験としてもよく覚えてます。




4位:30年後の同窓会


こちらで書いた通りです。おじさん可愛い。
『最強のふたり』ハリウッド版リメイクをブライアン・クランストンが演じるそうなので楽しみ。



3位:検察側の罪人



今年一番「うわー変な映画観たなーー!!」という興奮があった。
なんかもう始まりから「あ、変な映画始まるな」と思った。タイトル出る時の珍妙な音楽とか…
この映画の公開時期がちょうど自分の個展の最中だったこともこのテンションの要因ではあるけど(在廊終わってレイトショーに駆け込んだ記憶がある)、それにしても変な映画でしたね。
原田眞人監督、『クライマーズ・ハイ』が生涯ベスト級に好きなのですが、あれは、わかりやすいよね、これに比べたら。特に今回は原作にはないエピソードをめちゃくちゃ入れてるらしいし。インパール作戦とか原作にないって本当!?監督、教科書に載ってない試験範囲出しすぎ。
でも私は映画は監督のものだと思っているので、好きな映画をつくる監督だったらちょっとおかしいくらいでも構わない、というか尚更もっと見せてください!一生ついていきます!ってなっちゃう。
木村さんと二宮さん、それぞれに良さあったけど、でも私は松重豊の仕上がりにアカデミー美術賞あげたい。あんな松重豊見たことないよ!!

あとアフター6ジャンクションで映画公開前に宇多丸さんが木村さんにインタビューした回が面白かった。何らかの方法で探して聴いてみてね。



2位:スリー・ビルボード(Three Billboards Outside Ebbing,Missouri)



こちらで書いた通りです。ディクソン…
いつかの週刊文春で、スリー・ビルボード評というか、どれだけよかったか書かれている宮藤官九郎のコラムがあらすじすら書いていないのに観たくなる文章で面白かった。



1位:ゲティ家の身代金



こちらで書いた通りです。

総合優勝改め狂ったおじいちゃん監督部門1位!
リドリー・スコット監督が好きすぎて、リドスコ邸でハウスキーパーをしていた日本人のエッセイ『イギリス人はおかしい』を読んでしまったほどです。撮影で海外にいても自宅のゴミ出しを気にするリドスコ、解釈が合う!



別枠1位:ヴェノム



これは冷静な判断が無理。
台湾まで観に行ったし…

ここ数年好きなトム・ハーディが主演、しかもマーベルという情報を得た段階ですごい楽しみでもあり心配でもあった。私はトム・ハーディの何??ってくらい心配だった。
結果、面白かったです。よかったね。
トム・ハーディにしては顔面出まくり(後半隠れるけど…いつもあらゆる方法で隠されてるから出過ぎじゃんと思ったくらい)で死ぬかと思った。現代に生きるアメリカ人とか珍しくないですか。いやでも普通じゃないか。ジャーナリストとしてどうなのあなた…でもいちいち突っ込んじゃだめな作品であることも事実。
トム・ハーディの出演作、大概殺伐としてるかしんどいか二択みたいなのばっかりだから、こんなにいい意味で軽率な作品だと思ってなかったです。軽率だけど、一人二役とか、今まで培った演技すべて見せてくれた気がして嬉しかった。
ヴェノムの表面は松脂に見えて仕方ない。しかも火に弱いという弱点まで一緒じゃん。燃えると灰になるのかな…(工芸的視点)

様々なフィルターがかかっていることも承知なので別枠の1位にしました。





以下、全部11位!
上記3作は次点です。
ビューティフル・デイ
ペンタゴン・ペーパーズ
アイ,トーニャ

ブラックパンサー
狐狼の血
バトル・オブ・ザ・セクシーズ
君の名前で僕を呼んで
ミッション・インポッシブル フォールアウト
しあわせの絵の具
シェイプ・オブ・ウォーター
フロリダ・プロジェクト
モリのいる場所
ファントム・スレッド
アベンジャーズ インフィニティ・ウォー
アントマン&ワスプ
1987 ある闘いの真実
判決、ふたつの希望
暁に祈れ





今年はたくさん観ました。
ではではよいお年を〜。





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